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LADAKH flower studio

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フラワーアーキテクト 垂見圭竹 最新情報をお知らせ、
華やかな舞台での活躍から、職人としてのこだわりを
お楽しみください。

盆栽のある生活を楽しむ

垂見圭竹フラワーレッスン

7月は盆栽のレッスンでございました。

 

松や真柏などの常緑の松柏類。

梅や桜、海棠、紅紫檀などの

お花や実を楽しめるもの。

もみじや欅、ツタなどの

新芽、紅葉、落葉と四季折々の姿を楽しめるものなど、

レッスンで生徒さんに仕立てていただく盆栽を

日本屈指の盆栽の郷・埼玉県さいたま市にある

大宮盆栽村で 仕入れて参りました。

 

素晴らしい盆栽が仕入れられ、準備段階から高揚いたしました。

盆栽はすべて一点物のため、

生徒さんにジャンケンで選んでいただきました。

大人の真剣なジャンケンは毎年恒例の

エキサイティングな瞬間となっております。

盆栽選びの後は、器選び。

器も決まりましたら、いよいよ仕立ててまいります。

 

根を整理し、正面を見極め、

角度を確認しながら植え付けます。

 

自然界をイメージし小高い丘を作ったり、
谷を作ったりしながら仕上げてまいります。

 

仕上げに土の表面に「はい苔」という

青々とした苔を張って仕立てます。

 

苔を張ると一気にそこに凝縮された自然の世界が広がります。

 

高津様の作品・流泉もみじ

小林様の作品・錦松

 

<作品を鑑賞する>

 

同じ植物の盆栽でも樹形や器、

仕立て方によって  味わいが異なるものです。

吉元様の作品・紅紫壇

小林様の作品・紅紫檀

宮内様の作品・蝦夷松

大木様の作品・蝦夷松

<盆栽の飾り方・しつらえ>

 

盆栽は卓(しょく・木製の台)や地板(木製の敷板)、

陶板などにのせて飾ります。

卓にのせたナツヅタ

地板にのせた朝霧草

高卓にのせた蝦夷松・東様の作品

<涼感を演出する>

 

今回のレッスンでは盆栽を李朝瓦にのせ、

李朝瓦に霧を吹き、

打ち水のような雰囲気にして

涼感を演出いたしました。

針原様の作品・欅

皆様も李朝瓦を購入されたので

ご自宅でこの涼感をお楽しみいただいていることでしょう。

 

 

<ラリックを合わせる>

 

ラリックの燕のブックエンドと合わせてみました。

 

佐竹様の作品・赤松

佐藤様の作品・赤松

 

 

<鼻煙壺を合わせる>

上海で出会った、ガラス製の嗅ぎたばこ容器・
鼻煙壺(びえんこ)を合わせてみました。

松国様の作品・赤松

岩見様の作品・鹿島もみじ

鈴木様の作品・海棠

吉野様の作品・錦松

 

<玉の置物を合わせる>

上海の骨董屋さんで見つけた
玉の唐人、獅子、茶入れを合わせてみました。

北村様の作品・真柏

若松様の作品・琴姫もみじ

 

<ガラスを合わせる>

数年前にカッシーナで見つけた
ソットサスのショットグラスを合わせてみました。

柳下様の作品・真柏

和田様の作品・真柏

 

<合わせる小物で異なる空間を味わう>

同じ盆栽でも合わせるものによって
こんなにも雰囲気が変わるものです。

古屋様の作品・野梅

古屋様の作品・野梅

梅村様の作品・錦松

周囲に飾るもので
空間が一変することも学んでいただきました。

 

 

盆栽は植物を育み愛でる行為と
鑑賞する人の思い、芸術性が
凝縮されているように思えます。

 

毎日手入れをする、 しつらえを変えて楽しむことで、
盆栽という芸術作品に
日々愛着がわいてまいります。

 

盆栽に魅了される理由が
そこにあるような気がいたします。

 

レッスンの後は、完成した盆栽を愛でながら

スイーツでのおもてなし。

今月のテーマはメロン。

シャンパンが香る

大人のアイスクリームデザートでございました。

 

トキタ種苗様 本社屋 グリーンコーディネート

 

2017年に会社設立100周年を迎えられ、
同時に新社屋を建設されたトキタ種苗(ときたしゅびょう、埼玉県さいたま市)様。
この度本社屋内のグリーンコーディネートを担当させていただきました。

 

社屋は自然光が至る所に取りこまれ、
フローリングはドイツ直輸入、家具はイタリア・カッシーナと
時田社長のこだわりが随所に感じられる、明るく解放感のある空間です。



垂見が植栽を担当しております、
羽田空港のJAL国際線ファーストクラスラウンジのグリーンを
時田社長様が惚れ込んでくださり、

この度のご縁をいただきました。

 

垂見も時田社長のその思いにお応えしようと、納得いく木を探し続け、
3ヶ月かけてようやく自信を持ってお納めできる木に出会えました!

 

お客様とのご縁も一期一会、木との出会いも一期一会だとつくづく思います。

 

青々と艶やかな葉と、幹、枝の力強さで迫力のある3種類のグリーンを、
土の温かみと力強さ、職人の手のぬくもりを感じさせる
ベルギー・ドマーニ社の器にコーディネートさせていただきました。


 

◆メインエントランス

シンボルツリーとなる「ポリシャス」。枝垂れた葉っぱに趣があります。

 

◆ミーティングスペース
「シェフレラチェンマイ」 普通は土に埋まっている根っこが土の上に出ている、縁起のいい“根上がりの木”。

◆奥のミーティングスペース
入り口付近から眺めても存在感のある「カシワバゴム」。艶のある大きな葉っぱが美しい。

 

お客様をお迎えするメインエントランス、

フロア左手の広いミーティングスペース、
フロア奥のミーティングスペースと

3ヶ所にグリーンを配置させていただきました後には、

 

種苗メーカーらしく、 生命力とエネルギー

癒しを感じられる良い気がオフィス空間に流れました。

 

作業中も社員の方が何名も興味を持って話し掛けてくださり、

この木々、グリーンがもたらすエネルギー、コミュニケーション、癒やし・・・も
楽しんでいただけたら幸いにございます。

 

これから社員の皆さんのご協力のもと、このグリーンを大切に育ててまいります。

Cassina ixc. 名古屋店 オープン3周年記念イベント

4月24日。この日の名古屋は土砂降りでしたが、

事前にお申し込みいただいたたくさんのお客様に温かく見守られながら、

カッシーナのスタイリッシュな空間で生け込みライブインスタレーションをさせていただきました。

 

Sarah Vaughanが流れるムードあるリビング空間にまず生け込みましたのは、

ライトグリーンの新芽が美しいドウダンツツジ。

高さと枝ぶりで空間をダイナミックに使い春の気を感じていただきます。

次に甘酸っぱい香りが心地よい地物の大山レンゲ、

紫の濃淡とこんもりした玉感を楽しんでいただける紫陽花、

甘く優しい香りを放つライラック、大輪の深紅のダリア・黒蝶、

今が旬のジャーマンアイリスと

リズミカルに生け込んでまいります。



苔むした古木のすもも、ふわっと垂れ下がる黄色いのソケイ、

数本の黄色いアイリスは光をイメージしております。

 

明と暗、陽と陰の対比を感じていただける立体感と動きのある、空間を贅沢に使った作品に仕上がりました。

 

お花やグリーン加わったことでカッシーナの空間が瑞々しくよりムードある空間へと変化したのではないでしょうか?

 

生け込み中はお花に集中しているため、お客様の様子はあまり気になりませんが、

生け込みが完成した際にお客様からのためいきと賞賛の拍手をいただき、

緊張と集中から解かれ、とてもほっといたしました。

 

生け込みライブの後は、「おもてなしの心」をテーマに

“キング・オブ・レクサス”と称される、レクサス星が丘店を運営されていらっしゃる、

ネッツトヨタ東名古屋株式会社代表取締役社長・山口峰伺様、

カッシーナ・イクスシー代表取締役社長 兼 コンランショップ・ジャパン代表取締役社長・森康洋様との

トークセッションに参加させていただきました。

常日頃心がけていることや、それぞれの心に残っているおもてなしについて、

様々な経験をもとに話が弾みました。


 

また、4月30日にはフラワーコーディネート・ワークショップをさせていただきました。

ベルギー・TISTOU社の器に

八重のトルコキキョウ・“ボヤージュブルー”、クレマチス・“デュランディ”、アセビを生けていただきました。

レッスンを受講してくださったお客様はカッシーナの素敵な空間を楽しみながら、

和やかに、そして涼やかでムードある仕上がりの作品を上手に生けてらっしゃいました。

 



生け込みライブインスタレーション、トークセッション、フラワーコーディネート・ワークショップと

大変貴重な機会を頂戴いたしましたことに大変感謝しております。

今後も多くの皆様にCassina ixc. 名古屋店のフラワーディスプレイを楽しんでいただけるよう、

心を込めてお花を生けさせていただきます。