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LADAKH flower studio

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フラワーアーキテクト 垂見圭竹 最新情報をお知らせ、
華やかな舞台での活躍から、職人としてのこだわりを
お楽しみください。

客迎えの夏支度 at 羽田空港 JAL 国際線ファーストクラスラウンジ 

2014年8月にリニューアルグランドオープンした羽田空港国際線ターミナル、JALファーストクラスラウンジ。
国内外のVIPのお客様をお迎えする空間に、瑞々しく葉を茂らせるグリーンをしつらえたいと
乃村工藝社 A.N.D.のインテリアデザイナー小坂竜氏よりお声がけいただき、
シンボルツリーをコーディネートさせていただきました。

 

あれから丸2年が経ち・・・

2本のシンボルツリー、目を見張るほど成長しました!
驚きの生育ぶりをBEFORE&AFTER の写真でお見比べください!

 

↓  ↓  ↓  ↓  ↓

オープンからの2年間、毎月毎月羽田に通い丹精込めてメンテナンスをしてきました。

大きなバケツ何杯もの水やりはもちろん、
満遍なく陽の光を受けるよう鉢を少しずつ回転させたり
葉が重なり重く見えてしまうところはバランスを見て剪定し、
これ以上伸ばしたくない枝は芽止めの処理を。
垂れ下がった枝は太い幹と麻ひもでくくり、ぐぐぐっっと持ち上げて・・・

とっても地道な作業ですが、植物の成長にはどれも欠かすことのできない重要なお手入れ。
その時の室内環境や生育状態に合わせ臨機応変に愛情を込めて育ててきたのです。

そんな私たちに応えてくれたのか、
オープン時よりもひと回り、ふた回り、いえ、それ以上に・・

写真をご覧いただければ一目瞭然!こんなに大きく成長しました!

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見事な枝ぶりの「シェフレラ」がダイニングのビッグテーブルから突き出る姿は迫力満点!
2年経った今では葉がより深い緑で艶やかに、悠々と豊かに葉を繁らせています。
八丈島で何十年も丹精込めて育てられたこのシェフレラ。
自然が作り出した造形美にますますの凄みが出てきました。

落ちる影はどこか和の風情も

「涼しい木陰で食事しているようで気持ちいいね!」とお客様に人気のエリアだとか。嬉しいですね!

ソファの並ぶラウンジエリアには、趣ある樹形が盆栽を思わせる「ポリシャス」を。
今では葉がよく茂り緑も深いこんもりとした森のよう。
繊細に縮れた葉としなやかな枝ぶりで風格たっぷり、格調高い寛ぎの時間を演出します。

 

サマーシーズンには、日本の玄関口としてより多くのお客様がここに足を運び、搭乗前のひと時をお過ごしになります。
7月は通常のメンテナンスに加え、入念なお手入れをいたしました。

夏の客迎えのしつらえです。

訪れるお客様に気持ち良く快適にお過ごしいただくために、
目からも涼やかな演出となりますように・・・
残りわずかな日本での滞在を気持ち良く締めくくっていただけますように・・・そんな気持ちを込めて。

足元にあしらった最高級のヤマゴケ。 青々と瑞々しい化粧をほどこし、涼やかに仕立てます。

澄んだ空気で満たされた心地よい空間に
お客様をお迎えする準備が整いました。

ラウンジの中で「命」あるものはこの2本のシンボルツリーだけ。
だからこそ、私たちもラウンジスタッフの皆様も一緒になって
一喜一憂しながら丹精込めて育ててきました。

大らかに伸びた枝、枝からおりた根、光を優しく浴びた新緑で
大地や太陽の光、自然の感覚を呼び起こし、
潤いと安らぎ・エネルギーに満ちた心地よい空間。

この生命力溢れる瑞々しい空気でお客様をお迎えしたい、
そう願いを込めてしつらえたシンボルツリー。

ファーストクラスでのご旅行以外でもマイレージなどを使いラウンジをご利用いただけるようです。
羽田から海外へ出発される際は是非ファーストクラスラウンジに足をお運びいただき
豊かに成長を続けるシンボルツリーをご覧いただけますと嬉しいです!

そして3年後、4年後・・とその成長を皆様にご覧いただけるよう
これからも愛情を込めて毎月のメンテナンスを行ってまいります!

 

ラウンジ各所には日本を代表する作家、職人による芸術作品も数多く展示され、
五感で日本を感じる、訪れる価値ある空間です。

書道家 武田双雲氏 桜色の墨で描かれた世界地図

左官職人 挾土秀平氏 「ひこうき雲」

ラウンジご利用に関しまして詳しくは空港スタッフにお尋ねください

盆栽や花あしらいで夏の暮らしに涼を取り込む

東京・名古屋で毎月行っている垂見圭竹フラワーレッスンでは、
投げ入れやアレンジメントなど生花がメインですが、
苔玉やクリスマスリース、お正月花など、季節に合わせた作品作りも行っています。

今年の7月レッスンは、レッスン生の皆様には初めての「盆栽づくり」。
ここ最近ではインテリアショップや、レストランでもモダンな空間の中に
きりりと佇む盆栽に遭遇することも多くなってきましたよね。

この日のしつらえは、各所に置いた盆栽のグリーンを大切にしたいので
リビングテーブルにはグリーンを邪魔しないようにカサブランカを5本。
器は緑色の人魚が美しいアンテネア、
大きな生け込みはドウダンツツジ。
白の花と瑞々しい苔は静かでひんやりとした清涼感を与え、空間に凛としたムードが漂い心地いいです。
夜、一人で静かな音楽を聴きながらゆっくりしたくなります。

髄菜(ズイナ)_垂見作品

現代のモダンな家具に李朝家具を合わせ、そのあしらいに和花や盆栽を置いてみたりと、
新旧和洋をリミックスしたしつらえや花あしらいが垂見独特の世界観。

この世界観を生徒の皆様と共有し、
日本の伝統芸術を現代の暮らしに軽やかに取り入れる楽しさを感じていただきたいと、レッスンに臨みました。

真柏(シンパク)_垂見作品

花の世界では、花や葉が美しく見えるのが「表」となり、自然な美しさを見せますが、
盆栽の世界では、美しく見せたいのは「枝ぶり」。
力強くうねった見事な枝も、正面を間違えては台無しです。
古木感、大木感を出すことを意識して、小さな鉢の中に壮大な自然の景色を創り出します。

さすがはこれまで長く生花レッスンを受けていらっしゃる皆様です。
枝ぶりや向き、傾きや、器とのバランス・・など
迷いなく瞬時に見極め、丹精込めた丁寧な作業が進みます。

最後に苔を張ると、「作品」としての風格がプラスされ・・・
真剣な眼差しの皆様のお顔にようやく笑みがこぼれました。

生徒様作品 左上:五葉松(ゴヨウマツ) 右上:百日紅(サルスベリ) 左下:夏蔦(ナツヅタ) 右下:流泉紅葉(リュウセンモミジ)

生徒様作品_ピラカンサス

盆栽というと、ご隠居された方の優雅な趣味かなと、興味はあれど足を踏み入れることはなかったと
多くの生徒様がおっしゃいましたが、制作を終えその達成感とともに、
「あぁ、盆栽ってこんなに身近で楽しいものなんですね!」と皆様。
「魅惑の世界に踏み入れちゃいました!すぐにでも次の作品を作りたい!」なんてお声も。

上:定家葛(テイカカツラ・生徒様作品) 下:蝦夷松(エゾマツ・垂見作品) カリンの飾り棚に盆栽が映えます

緑が深く、枝の色が濃い盆栽には、赤茶色が美しいカリンの飾り棚が垂見好み。
カリンの赤みがあることで色香がさし、モダンな空間にムードが出ます。

「このような飾り棚や盆栽の敷板は様々なシーンで大活躍しますので、
素敵なものに出会ったら(特に骨董は一期一会!)迷わずに我が家に迎え入れることにしています」

「ガラスプレート、ストーンタイルなど、エッジがシャープなプレートを使うことで
モダンな空間と融合し、より凛とした盆栽の良さを楽しめますよ」と垂見。

「私の家のインテリアにどのように飾ろうか・・」と考えていらっしゃる生徒さん。
垂見がすかさずALESSIのシルバートレイでコーディネートすると、
「こうして楽しめばいいんですね!先生のコーディネートを参考に我が家に取り入れますね!」と。

流泉紅葉(リュウセンモミジ)_生徒様作品 ALESSIトレイに骨董置物をあしらって。

上海で出会った骨董の置物を盆栽の脇にしつらえて。こんな盆栽遊びもまた趣ある楽しみ方ですね。

さまざまな空間に合わせた盆栽の楽しみ方を、皆様にご堪能いただけた充実のレッスンでした。

大事なことは、ムード、ムード、ムード!
“ムード” を出すことです。

ご自宅で素敵に盆栽をあしらったお写真を生徒様がお送りくださいました。
そのお方それぞれのムードたっぷりの盆栽空間、お楽しみいただいているようでとても嬉しいです。

五葉松:生徒様作品 李朝箪笥との素敵なコーディネート。青々とした苔と凛々しい松は風格たっぷり。隣の壺には大森明生さんの金魚のオブジェが。透明感溢れる洗練されたしつらえのお玄関にはいい気が流れています。

流泉紅葉:生徒様作品 バカラのブッダとともに清涼感、静寂感溢れるエレガントでスタイリッシュなあしらい。モダンで爽やかな風を感じる素敵な空間です。

 

また、レッスンに先がけ垂見も幾つかの作品を仕立てました。
こちらは7/21(木)から8/9(火)東京・名古屋のCASSINA ixc.で同時開催される
「日本の花とうつわ展」にご用意したもの。

垂見作品 左上:真柏(シンパク) 右上:髄菜(ズイナ) 左下:蛍斑石蕗(ホタルツワブキ) 右下:老爺柿(ロウヤガキ)

蛍斑石蕗(ホタルツワブキ)

盆栽作りレッスンでお伝えしたことをCASSINA ixc.の素晴らしい空間に再現いたしました。

「現代のライフスタイルにあったモダンな空間に日本人らしい自然な花のあしらいがその空間のムードを高めてくれる。」
素敵な家具にあしらった盆栽はより凛と、よりエレガントに暮らしに瑞々しさを与えてくれます。

真柏(シンパク)

左上:真柏(シンパク) 右上:蝦夷松(エゾマツ) 左下:蛍斑石蕗(ホタルツワブキ) 右下:百日紅(サルスベリ)

CASSINA ixc.名古屋店では、これら盆栽の他に
家具や骨董の壺、籠などの日本の工芸品に合わせ、和花の花あしらいをさせていただいております。

骨董の壺に生けたドウダンツツジ

昨年4月の名古屋店リニューアルオープン以降、花の生け込みをさせていただいておりますが
この期間中は、花や盆栽で目にも涼やかで豊かな空間をお楽しみいただけます。
ぜひ皆様、お近くにお越しの際は足をお運びいただき、
暮らしに涼を取り込む、日本の夏の花あしらいを楽しんで頂けましたら嬉しいです。

左:ドウダンツツジ 中:コオリヤナギ 右:カンパネラ

「日本の花とうつわ展」@ CASSINA ixc. 各店舗
名古屋店: 2016年7月21日(木)~ 2016年8月9日(火)
名古屋市中区栄5-215 2F

銀座三越スペシャルナイトパーティ 桜インスタレーション(3月18日金曜日)

3月18日(金)に行われました、GINZA FASHION WEEK、
銀座三越でのスペシャルナイトパーティーでは、
ライブイベントとして桜を生け込みさせていただきました。

3メートルを超える枝と格闘するように、一本ずつ枝を見極め、
オアシスも、剣山も入っていない器に投げ入れしていきました。

レッスン生徒さんの吉元由美さんの作詞された「Jupiter」のサックス、ギターでの生演奏にあわせ
絆と希望…との思いを込めて生けさせて頂きました。

お越し頂き声援を送って頂きました皆様、ありがとうございました。
レッスン生の皆様や日頃お世話になっているクライアントの皆様も多くお越しくださいました。

またこの日のために名古屋から駆け付けてくださったレッスン生徒さんも!
皆様のお顔拝見でき、緊張感の中にも穏やかな気持ちで本番に臨むことができました。
本当にありがとうございました。

東京・名古屋のレッスン生の皆様と

この作品は、22日(火)まで4階下りエスカレーター前でご覧頂けます。
是非、桜が綺麗に咲いているこの連休中に足をお運びくださいませ。

生け込みイベントで撮影した写真とともに、後日改めてレポートさせていただきます。

染井吉野

陽光桜

レンキ゛ョウ

田無ツツシ゛

エヒ゜テ゛ント゛ラム_白・薄ヒ゜ンク

銀座三越 垂見圭竹 秋の花スペシャルインスタレーション&トークショー

リモデルグランドオープンを終えた銀座三越。

新しい銀座三越をお披露目するご招待制のナイトパーティが行われ

4階 特選婦人服フロアのメインイベントとして

「垂見圭竹 秋の花スペシャルインスタレーション&トークショー」が行われました。

 

今年の春、銀座ファッションウィークのイベントの一つとして

銀座三越とハーパーズバザー共催のナイトパーティで

桜の生け込みインスタレーションをさせていただいた際に

お客様から大きな反響を頂き、秋には紅葉の生け込みを是非!と

三越ご担当者様より熱望いただき、この日を迎えました。

ヴァイオリン、ギターの生演奏が入るこの日のイベントは、

振る舞われたシャンパンを片手に、皆様に訪れる秋を一足早くお楽しみ頂く大人の会。

空の花器が据え置かれ、大きな紅葉した枝ものが横たわる緊張感漂うステージに

観客の皆さんの期待感もますますアップ!

「皆様の心を動かせる、感動の生け込みを完成させる!」

ラダックチームの緊張感も最高潮に達し、ショーがスタートしました。

この特別な記念すべきイベントにご用意したのは

赤、オレンジ、黄色、緑・・・色とりどりに紅葉したドウダンツツジ、ナナカマド、

たわわに連なる実を実らせたウメモドキ、ツルウメモドキ、老爺柿。

ツンとした香りが秋の香りを運ぶ菊、マリーゴールド、アスターなどの菊類の花々。

ピンクの竜胆や赤く色づいた水無月、真っ白のエビデンなど、アクセントを添える花たち。

秋の紅葉の枝ものは、いわば枯れ行く瞬間を切り取ったもの。

それまでのちょっとした天候の変化により、その日に仕入れられる枝ものが変わってきます。

垂見はこのイベントのお話を頂いたまだ夏の暑い時期から、

市場に訪れるたびに信頼のおける問屋さんに相談、打合せをし

皆様に最高の紅葉をご覧頂けるよう、準備をすすめておりました。

市場の皆さんにその情熱が伝わり、

「垂見さんを一番に考えて、いい枝、入れましたからね!!」と。

仕入れの早朝にはトラックいっぱいに枝を積み込み、

銀座まで搬入してくださり、感謝のかぎりです。

春に桜が山いっぱいに咲く様子を、いにしえから日本では

「山笑う」と表現してきました。

一方、紅葉に彩られた秋の山を「山燃える」と、美しい日本語。

今回のインスタレーションでは、

秋の装いをまとった色鮮やかな山の賑わい、燃える山を銀座の街に。

との想いで生け込みさせて頂きました。

爽やかな秋の風を、この生け込みから感じていただきたいと

願いながら3mを超える枝と格闘するように・・・

生け込む時は無呼吸状態になるくらい、集中し枝ぶりを見て、

高さ、角度、前への張り出しなど一瞬一瞬で見極めていきます。

この日の為に用意された枝が一番美しく見えるよう迷いなく生けていきます。

花の神様が降りて来てくださったような、そんな神聖な感覚を感じながら・・・。

最後に作品に命を注ぐように、霧吹きで水分を補給します。

花々と会話するように霧を吹きくと、キラキラとさらに輝きお客様にご覧頂く準備が整います。

銀座に燃えるように輝く紅葉の生け込みを大きく完成させることが出来ました。

大きく張り出した枝の緊張感、たわわに実る秋色の実ものたち、

アクセントに添えた花々が優しさと秋の香りを運んでくれます。

山の賑わい、秋の風、それぞれの秋を銀座で感じて頂けることが

たいへん感慨深く、本当に感動的な一瞬でした。

完成までの垂見の一挙手一投足を息を呑み皆様ご覧下さいました。

多くの皆様に、感動しました!素晴らしい色彩ですね、来てよかったです!と感想を頂き、

これまで準備から数ヶ月、この瞬間を迎えるまで張りつめいていた緊張感がフッと吹き飛びました。

三越伊勢丹の大西社長も生け込みをご覧下さった後、

本当に素晴らしい、またこのようなイベントを継続し開催しましょう!

また皆様にご覧頂ける機会をつくります。と力強く仰ってくださいました。

これも温かいご声援をくださいました皆様、花問屋さん皆々様のお陰でございます。

本当にありがとうございました。

 

これからも日本の四季の豊かさを、心を丁寧に表現してゆきたいと思っております。

いつも心に太陽を。心に爽やかな風を。

心を込めて皆様にお届けしたいと思っております。

クレ・ド・ポー ボーテ 年間達成パーティーでの装花&トークショー@リッツカールトン東京

 

梅雨の中休みの青空が眩しい6月某日、

クレ・ド・ポー?ボーテ?年間達成パーティーがリッツカールトン東京で華やかに行われました。

 

???? 遡ること約2ヶ月前、資生堂様でのキックオフミーティングで

このイベントでのメイン装花とトークショーのご依頼をいただきました。

なんでも、昨年末の関西3カ所での垂見講演会を是非東京でも!

と、クレ・ド・ポー?ボーテ担当者さんの間で満場一致で決まったとか・・・。

本当に有り難い限りです。

 

今回のメイン会場はリッツカールトン東京のバンケットルーム。

年間達成パーティーに伴い3つのメインイベントが催されます。

● 資生堂トップヘア&メーキャップアーティスト大久保紀子さんによるメイクアップデモンストレーション

● 垂見圭竹トークショー「トップアーティストのおもてなしの心 美意識の高め方」

●ディナーパーティ

バンケットルームの装花には、新商品のカラーアイテムのテーマ、

「ヴェネツィア」を想起させる花の作品を、とのお話をいただき、

またトークショーでは、「トップアーティストのおもてなしの心 美意識の高め方」のテーマのもと

日頃心がけ大切にしていることや、自分を磨き高める方法などを、

クレ・ド・ポー?ボーテブランドユニット グループリーダー日比和美さんとともにお話させて頂くことになりました。

 

装花もトークショーも、壮大なお題をいただき、皆様のご期待に応えるべく

イマジネーションとクリエーションをフル回転させ、イベント当日を迎えました。

 

「ヴェネツィアの謎 水に踊る光の遊び」とのテーマのもと、

ヴェネツィアの一日を通した豊かな色彩がキーカラーとなった新商品に合わせ花でその世界感を作り上げます。

用意した花材はドウダンツツジ、スモークツリー(グリーン)、アジサイ3種(白、群青色、紫)、

クルクマ、シャクヤク4種(小島の輝、白妙、かぐや姫、サラベルナール)。

すべて旬の、この季節ならではの瑞々しく大きく美しい花材です。

 

ドウダンツツジ、スモークツリー、クルクマは、朝の太陽が低く霧が立ち込めるスモーキーな青みを帯びた運河をイメージして。

シャクヤク、アジサイは昼の空高く昇る太陽からこぼれる煌めきや、夕方から夜にかけて、水辺の明かりが優しく映り込む水面、

夕焼けから暗闇へ刻一刻と変幻する色彩美、息を呑む程の美しいグラデーションから発想を得て。

花でヴェネツィアの一日の情景を表現いたしました。

メイン会場には良い枝ぶりのドウダンツツジを大きく生けました。

窓外の豊かな植物との相乗効果も有り、とても瑞々しい印象に。

大らかに生けたドウダンツツジの手前には、大輪に咲くシャクヤクやスモークツリー、

アジサイをふんだんにあしらい、この空間に足を踏み入れた瞬間に、ここが皆さんにとっての

特別な空間であることを感じて頂けるよう、豊かな花々で演出いたしました。

ドウダンツツジは瑞々しく、白のアジサイやクルクマは透明感ある光を帯び、

シャクヤクやアジサイのキラキラと輝くような大輪の花が、華やかでエレガントで優しい印象を添え・・・

 

生け込みが完成し、まわりを見渡すとそこには、

クレ・ド・ポー?ボーテ ブランドディレクターの藤井さんを始め、

多くのスタッフさんがカメラを構えいろんな角度で花の写真を撮ってくださっていました。

「まさにクレ・ド・ポー ボーテの世界感だね、やはり花は空間を生き生きとさせる。

垂見さんの花はなくてはならない!」とトップからの嬉しいお言葉をいただき、

ようやく緊張感から解き放たれました!嬉しい瞬間です!

夜になり、照明を落とした空間に生け込んだ花が美しく浮かび上がり、

昼と夜とで表情を変えるヴェネツィアの街のように、とってもドラマティックで幻想的な印象に。

ヴェネツィアを舞台に撮影されたプロモーションビデオは、短編映画を観ているよう。

映像も音楽も・・・すべてトップアーティストによる渾身の作品です。

クレ・ド・ポー ボーテミューズのアマンダ・サイフリッドの妖艶な美しさが際立つ、ため息をつく程美しい世界感。

この映像と花とが相まって、空間全体でひとつの世界感を表現できていることに我ながら感動!

・・・この世界感、感じて頂けますでしょうか!

2日目午前に開催されたトークショーは自然光溢れる明るい空間で。

テーブルにはアジサイ、シャクヤク、アガパンサス、アスパラ、スモークツリーで

この季節の涼やかな華やかな花をあしらい、皆様をお迎えいたしました。

トークショーのテーマは「花のプロとして おもてなしの心、美意識の高め方」

クレ・ド・ポー ボーテという、資生堂の最高峰ブランドとお仕事をさせて頂くためにも、

日々自分の感性を高め、自分の心に向き合うことを大切にしています。

日常のなかでインスピレーションを受けるものや、

愛読する本や美術館・観劇・旅行など、自分を高め感性を磨くためにしていることを紹介させて頂きました。

新しい発見を自分の仕事に取り込み、お客様、生徒さんに披露し喜んで頂き、

更には皆さんのご経験やお考えを伺うことで、また新たな発見に出逢える喜び。

 

心をクリアに整える。好奇心と学ぶ心。ひとつひとつ丁寧に向き合うこと。

とてもシンプルなことですが、真摯に自身に向き合うことが成長に繋がり、豊かな心を育てると信じています。

自分のためではなく、喜んでくれるお相手の為に心を込めて尽くすこと。

日頃大切にしている仕事に向き合う時の心の持ちようです。

これは仕事だけでなく家族や友人など日常の人間関係においても同じ。

自分の為ではなく誰かの為に頑張ると、心がすがすがしくハートフルになれる。

 

花や人に素直で丁寧な心で向き合えば素晴らしい出逢いや景色が見えてきて、

そしてその経験が自分を高めてくれる。

謙虚に、感謝の心で素直に人にも花にも向き合う・・・そんな心を大切にして。

お相手をしてくださいました日比さんとも、女性として、母として、

そしてクレ・ド・ポー ボーテに携わる者として、大切にしていること、共感する部分が多く、

たくさんの刺激と学びを頂くことが出来ました。

 

一時間あまりのトークショーも、あっという間に終了。

「垂見さんのお言葉、胸に響きました!」「教えていただいた“相手を思う心持ち”明日から実践します!」

と、多くの方が垂見に駆け寄り、トークショーや装花の感想を直接お伝えくださって・・・

花を通じ新しい出会いがあり、心が通じ合うことができ感激いたしました!

 

素晴らしいイベントにお声掛けを頂けましたこと、クレ・ド・ポー ボーテの皆様、

又、ご協力頂きましたリッツカールトン東京の皆様に心より感謝を申し上げます。